憧れの動くセカンドハウス|バスコンの魅力と注意点を解説
公開日:2024年12月13日 2025年10月22日 更新- カテゴリー:
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さまざまな種類のキャンピングカーの中でも、快適な居住性と収納力を誇るのが「バスコン」です。
主にマイクロバスをベースに改造されたバスコンは、広さと快適な居住性、そして安定した乗り心地が最大の魅力であり、「動くリビングルーム」という別名もあります。
乗車人数は10名前後が最大で、家族だけでなく友人を誘って車中泊が楽しめるのも魅力です。
一方で、「バスコンを運転するには中型免許が必要なのでは?」「購入時に注意することはあるの?」
と不安を抱えている方も少なくありません。
本記事では、バスコンの魅力や人気の理由、運転に必要な免許、購入時の注意点を詳しく紹介します。キャンピングカーの購入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
バスコンとは?
バスコンとは、バスやマイクロバスをベースに改造されたキャンピングカーの総称です。国産のキャンピングカーの中では最大サイズに分類され、以下のような車種をベースとして制作します。
- トヨタ「コースター」
- 三菱ふそう「ローザ」
- 日産「シビリアン」(2021年に製造終了、中古のみ流通)
マイクロバスは26~29名の乗車が可能ですが、キャンピングカー化する際にリアシートを外すため、実際の乗員数は10名前後になることが一般的です。
その分、広々とした居住スペースを確保でき、ホテルやリビングのような快適性を実現できます。
バスコンの魅力
ここでは、バスコンの魅力を居住性・走行性能・安全性の3点から紹介します。
1. 快適な居住性
バスコンは全長6~7m、幅約2mのボディを活かして広々とした空間が確保でき、以下のような設備も設置できます。
- クイーンサイズのベッド
- 大型ソファ
- 独立したトイレ・シャワールーム
- キッチン設備・電子レンジ
- エアコン
設備にこだわればホテルのようなラグジュアリーな車内が実現可能です。車中泊をするために、トイレや炊事設備の整った場所を探す必要もありません。
荷物を移動させる手間もなく、目的地まで部屋ごと移動できる感覚です。
2. 安定した走行性能
バスやマイクロバスはもともと大人数を快適に運ぶ設計がされています。そのため、振動が少なく長時間でも疲れにくいのが特徴です。特にダブルタイヤ仕様のバスコンは横風に強く、大型車の運転が初めての方でも安心して走行できます。
3. 大人数での利用に最適
バスコンの定員は10名ほどのため、ファミリーや友人グループ、複数世帯での旅行にぴったりです。例えば、両親と祖父母、両親とその兄弟と子どもといった組み合わせでキャンプに行きたいときに最適です。
また、アウトドア用品やスポーツ用品をたっぷり積み込める収納力も備えているため、焚き火台や自転車など、大きな荷物を持ち運ぶ際にも余裕があります。
例えば、食料とキャンプ道具を積み込んで3泊以上の長期間旅行したい場合にもバスコンならば、複数人で可能です。
バスコンを運転するのに必要な免許

「バスコンは大きいから中型免許が必須」と思われがちですが、実は車両の重量や定員によって必要な免許は変わり、以下の条件を満たすサイズならば普通免許で運転できます。
- 普通自動車免許で運転できるバスコン
- 車両総重量3.5トン未満
- 最大積載量2トン未満
- 乗車定員10人以下
このサイズのバスコンだと定員は4~5名です。しかし、家族で荷物をたくさん積んでキャンプするには十分です。
一方、準中型免許が必要なバスコンの条件は以下の通りです。
- 車両総重量3.5~7.5トン未満
- 最大積載量2~4トン未満
※2007年6月1日以前に普通免許を取得した人は、準中型免許がなくても運転可能です。
このサイズならば、6人以上も余裕です。
定員10名以上の大型バスコンを運転したい場合は、中型免許が必要です。以下のような条件を満たすバスコンを運転したい場合は、注意しましょう。
- 車両総重量7.5~11トン未満
- 最大積載量4~6.5トン未満
- 定員11~29人
普段から大型車を運転している方や、より快適な居住性を求めている方ならば、利用を検討してみてもいいでしょう。
バスコンを運転する際の注意点
バスコンは車体が大きい分、運転するときに注意が必要です。ここでは、バスコンを運転する際の注意点をまとめました。
1. 駐車場の確保が難しい
一般的なコインパーキングやスーパーでは、バスコンのサイズに対応できない場合があります。特に都市部では、大型駐車場でも対応できない場合があるでしょう。
また、道の駅やオートキャンプ場、RVパーキングでも駐車場がない場合もあるため、
出発前に駐車可能なスポットを調べておくことが大切です。
2. 燃費・維持費が高め
バスコンの燃費は小型車に比べて劣ります。さらに、フェリーや高速道路の料金が割高なので、遠出するほど費用がかかるケースもあるでしょう。
また、自動車税・重量税も一般車と比べて高めです。
そのため、バスコンは「ゆとりある維持費を用意できるか」も重要な検討ポイントになります。
3. 設備の手入れが必要
快適な車内生活を維持するためには、設備の手入れが欠かせません。特に、トイレやシャワーを利用した場合、汚水処理や定期点検に手間と費用がかかります。
設備の手入れに時間が割けない場合は、あえてトイレやシャワーを設置せず、フリースペースにする手段もあります。
必要な時に、ポータブルトイレをフリースペースに設置すれば、最初からトイレを設置するより管理の手間がかかりません。
このほか、定期的に業者に依頼する機材のメンテナンスにも費用がかかることを承知しておきましょう。
バスコンの利用が向いている方の特徴
バスコンの利用に向いている方の特徴は、以下の通りです。
- 長期間快適な車中泊を楽しみたい
- 周囲に宿泊施設や水場がない場所で車中泊をしたい
- 維持費・管理費をねん出できる
- キャンプ以外にもセカンドハウスや災害対策用品としての利用を検討している
バスコンは、費用に余裕があれば1LDKサイズの家をそのまま移動するような感覚で利用できます。キャブコンやバンコンを利用したが満足できなかった、という方も一度利用を検討してみましょう。
まとめ
バスコンは、サイズによっては普通自動車免許でも運転ができます。また、バスコンのベース車となるマイクロバスやバスは大勢の人を乗せて運転しやすい設計になっているので、トラックベースのキャンピングカーよりは初心者でも運転しやすいでしょう。
大勢でキャンピングカーに乗ってキャンプをしたい、長期間車中泊をしたいといった場合は、バスコンはおすすめです。注意点も確認のうえ、購入を検討してみましょう。










