カムロードの走行性を快適化！キャンピングカーのカスタムについて
公開日:2022年10月21日- カテゴリー：
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キャンピングカーの中でも、キャブコンと呼ばれる大型のタイプは走行性能が物足りないと言われることが多くあります。
多くのキャブコンのベース車となるカムロードはキャンピングカー仕様にカスタムされていますが、すべてのキャブコンに対応できるわけではありません。しかし購入後にカスタムすることで、快適化を図ることができます。
今回は、カムロードの性能や快適化のためのカスタムについてご紹介します。
カムロードとは
キャンピングカーは、一般に発売されている車をベースに、キャンピングカービルダーがそれぞれ架装することで完成します。そのため、キャンピングカーの性能はある程度ベース車に依存することになります。
キャブコンと呼ばれるタイプのキャンピングカーのほとんどは、トヨタ・カムロードをベースに作られているのが特徴です。
カムロードがベース車として広く採用されているのは、唯一のキャンピングカー仕様車であることが理由として挙げられます。キャンピングカーを作るためにチューニングされている車であるため、ビルダーが架装しやすくなっているのです。
具体的には、走行充電の安定性がアップしている点が挙げられます。
キャンピングカーでは、走行中にサブバッテリーへの充電を行うことで、停車中でも家電を使用できるようにします。カムロードではオルタネーターの発電量をアップさせており、サブバッテリーへより効率良く充電できるようにしています。
また、車高と重心が高くなってしまうキャブコンの走行性能が安定するように、カムロードではリアタイヤ（後輪）のトレッド（左右のタイヤの幅）がワイドになっています。
2021年に登場した第4世代のカムロードにおいては、リアタイヤはダブルタイヤが標準となり、走行性能が改善されています。
キャブコンの乗り心地は快適ではない？
上記にてご紹介したように、カムロードはキャンピングカーを作るためのチューニングが施されているものの、実際のオーナーからは「乗り心地は快適ではない」という声が多く聞かれます。
これは、カムロードのチューニングはあくまで汎用的なものであり、すべてのデザインのキャブコンには対応しきれないためです。
キャブコンは大きなシェルを架装して作られるため、車両重量が重くなり、また重心も高くなります。単純に重量が重くなればエンジン性能が発揮しにくくなり、重心が高くなれば揺れが大きくなります。
また、収納する荷物によっても重量や重心は変わります。キャブコンの中にもさまざまな大きさ、重量、バランスがあるため、カムロードの時点ですべての車両に対応することは難しいと言えます。
重量の重さは居住スペースの快適性とトレードオフとなるため、例えば加速の遅さやブレーキの効きにくさは安全運転でカバーするしかありません。
一方、重心が高いことによる揺れはカスタムにより改善することが可能です。
走りを快適化しよう！カムロードのカスタム
ここでは、カムロードベースのキャブコンの走りを快適化するための、6つのカスタムをご紹介します。
スタビライザー
車の走行時の揺れを軽減する装備として、スタビライザーがあります。スタビライザーは車の左右のバランスを調整するためのパーツで、多くの車に装備されています。カムロードももちろん、カムロードに合ったチューニングのスタビライザーが装備されています。
一方で、ビルダーがそれぞれ独自に仕上げたキャブコンにおいては、カムロード純正のスタビライザーでは不十分な場合があります。
重量が重く重心の高いキャブコンは、カーブを曲がるときにロールの影響を受けやすく、ハンドリングが安定しない、後部座席に座っている同乗者が車酔いしやすいといった特徴があります。そのため、主にロール（横揺れ）を抑制し、走行の快適性を上げるスタビライザーの役割が特に重要となります。
カムロードベースのキャブコンでは、スタビライザーをより強力なものに換装することができ、ロールをより抑制して快適性を上げることが可能です。
ショックアブソーバー
スタビライザーと同じく走行時の快適性において重要なのが、ショックアブソーバーです。
ショックアブソーバーは地面からの衝撃を吸収するためのパーツで、車が段差を上り下りする際の強い突き上げを抑制したり、地面の高低差で発生する縦揺れを抑制したりします。また、縦揺れ・横揺れが発生した際に揺れを早く抑える役割もあります。
ショックアブソーバーはその車に合わせたチューニングが重要で、キャブコンにおいてもモデルによって最適な調整があります。
カムロード純正のショックアブソーバーでは対応しきれない場合があるため、より適したものに替えることで乗り心地の改善につながります。
ブレーキ
キャブコンは重量が重いため、加速やブレーキの制動性においては他のキャンピングカーより劣ります。そのため、基本的には安全運転の意識が重要であり、車間距離を長く取ったり、早めにブレーキを踏んだりといった運転が求められます。
とはいえ、ブレーキをカスタムすることである程度改善することが可能です。
具体的には、サードパーティから出ているブレーキパッドやブレーキシューなどに換装することで改善できます。
しかしキャブコンの重量が重いことは変わらないため、安全運転の意識は引き続き重要です。
タイヤ
タイヤを換装することで、乗り心地を改善できる場合もあります。タイヤは車の重量を支える重要なパーツであり、走行性能や快適性に直結します。
具体的には、純正タイヤより幅の広いタイヤを選択することで、ロール（横揺れ）を抑制しやすくなります。
ただしどのタイヤにも換装できるわけではなく、車によって換装できるタイヤの種類は決まっています。具体的には、タイヤがどの程度の重量まで支えられるかという「ロードインデックス（LI）」の指標などで決まります。
タイヤの換装や、換装の際に重要となる空気圧については、以下の記事にて詳しく解説しています。
エアサスペンション
どの車にも金属製のサスペンションは装備されていますが、これを空気の入ったシリンダーで代替するものをエアサスペンションといいます。
エアサスペンションは車の車高を簡単に調整するためのパーツですが、乗り心地を調整する機能もあり、カムロードベースのキャブコンの乗り心地を改善することも可能です。
ロール（横揺れ）をしっかり抑制し、安定性が大きく上がることが期待できますが、装備費用が高く、定期的なメンテナンスが必要で、3～5年ほどで摩耗してしまうというデメリットもあります。
LSD
LSD（リミテッド・スリップ・デフ）とは、主にスポーツカーに装備されることの多い装備です。このLSDを装備することで、キャンピングカーの乗り心地が改善される可能性があります。
そもそも自動車には、ディファレンシャルギアという装備が搭載されており、カーブ時の走行性能を上げています。
車がカーブするとき、内側のタイヤよりも外側のタイヤのほうが長い距離で地面に接地しています。ディファレンシャルギアがあることで、内側のタイヤと外側のタイヤの回転数を調整し、スムーズに曲がれるようになっています。
特に高速でカーブを曲がることの多いスポーツカーでは、内側のタイヤが浮くことがあります。するとディファレンシャルギアが勘違いを起こし、パワーを地面にしっかり伝えられなくなります。
そこでLSDがあれば、ディファレンシャルギアのスリップを抑制し、地面にパワーを伝えられるようになります。
LSDのこうした効果はどこかのタイヤが浮くことがある悪路走行時にも有効で、SUVにも搭載されていることがあります。
キャンピングカーにおいては、ウィンタースポーツへ繰り出すために雪道を通る場合などに有効です。
快適な乗り心地でキャンピングカーライフを楽しもう
乗り心地に難があると指摘されることがあるキャブコンですが、ここまでご紹介してきたカスタムを行うことで快適な乗り心地を実現することができます。実際に乗ってみて物足りなさを感じた場合は、ぜひ検討してみてください。
フジカーズジャパンでは、キャブコンを多く取り扱っています。気になっている方は、以下のページからラインナップをチェックしてみてください。
著者情報: 株式会社フジカーズジャパン
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