ポップアップルーフでキャンプを楽しく!メリットと注意点を解説

キャンピングカーコラム

ポップアップルーフでキャンプを楽しく!メリットと注意点を解説


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キャンピングカーは、車という限られたスペースを家のように使うために、さまざまな仕掛けが施されています。その代表的なものが、天井が上に開いて車内スペースを拡張する「ポップアップルーフ」です。今回はキャンピングカーにおけるポップアップルーフの魅力にフォーカスし、そのメリットやデメリットについてご紹介します。


ポップアップルーフとは?

キャンピングカーに装備されているポップアップルーフは、天井が上に開くことで車内スペースを拡張し、主に就寝スペースを確保します。どのように就寝スペースを確保するかはキャンピングカーにとって重要なポイントのひとつであり、車内スペースの限られるモデルはポップアップルーフを備えることで就寝可能な人数を増やしています。ポップアップルーフの多くは一辺を支点に斜めに持ち上がるタイプですが、全体がエレベーターのように持ち上がるタイプもあります。

ポップアップルーフが持ち上がるとナイロンなどのテント素材がサイドをカバーし、キャンピングカーの天井にテントを作ったような見た目になります。ポップアップルーフへは車内から入ることができ、サイズに合った人数の就寝が可能です。雨風については小雨程度なら問題ありませんが、強い雨が続くなどすると浸水することもあるため、雨天時の使用には注意が必要です。

ポップアップルーフが搭載されるのは、キャンピングカーの中でも「軽キャンパー」と呼ばれるタイプ、「バンコン」と呼ばれるタイプが主です。軽キャンパーは軽自動車をベースにしたタイプ、バンコンは商用のバンなどをベースにしたタイプで、どちらもキャンピングカーの中では比較的小型となります。そのため、ポップアップルーフを備えることで寝るときのスペースを確保します。トラックの荷台を架装するなどして広い車内スペースを確保する「キャブコン」は、その構造上、ポップアップルーフを作るのは難しいとされています。

ポップアップルーフの種類

天井が上に開き車内スペースを拡張できる、ポップアップルーフは大きく分けて2タイプあります。

斜めに持ち上がるタイプ

ポップアップルーフこのタイプのポップアップルーフは、車両の天井が斜めに持ち上がるように開きます。一般的に、前部から後部に向かって徐々に上方に広がります。これにより、車内のスペースが拡張され、寝室やリビングスペースなどを作ることができます。

直立型タイプ

ポップアップルーフもう一つのタイプは、直立した状態から上に開くタイプです。これにより、車内の立ち上がることができるスペースが生まれます。このタイプのポップアップルーフは、一般的にはバン型の車両で使用され、居住スペースの拡張や使い勝手の向上を図ることができます。

ポップアップルーフ搭載の車両はこちらです


ポップアップルーフの3つメリット

キャンピングカーにポップアップルーフを装備することで、以下のようなメリットが得られます。

キャンプの楽しみ方が増える

快適なオートキャンプを可能にするキャンピングカーの中でも、ポップアップルーフは贅沢な装備のひとつだと言えます。就寝スペースが広くなるだけではなく、簡単な操作でテントのような空間を作れる点も魅力であり、いつものキャンプがもっと楽しいものになるはずです。車の上という高い視点はテントでも得られるものではなく、ポップアップルーフでしか味わえない景色や開放感を楽しめます。

もちろん、就寝スペースが広くなる点も重要なメリットです。家族でアウトドアを楽しみたい場合には、ポップアップルーフが重宝します。
ポップアップルーフは寝るときだけでなく、停車中は天井を高くする装置として活躍します。軽キャンパーやバンコンでも立って過ごせるようになり、着替えや車内の移動が楽になります。なお、走行中は危険なため、ポップアップルーフを開けることはできません。

夏は涼しく過ごせる

暑い夏の車内は冷房が欠かせませんが、ポップアップルーフ内は通気性のある布地のおかげで風が通りやすいため、30℃を超えるような日でもジッパーで窓を開ければ涼しく過ごせることがあります。日中でも屋根で日差しを遮って左右から風を取り込めるので、開放感の中で贅沢に昼寝ができます。ポップアップルーフ装備モデルの多くを占める軽キャンパーやバンコンでは、車内スペースの問題からクーラーを積むことが難しいため、小型のポータブルクーラーを持ち込むことでさらに快適な空間にすることが可能です。

普段は車高が変わらない

ポップアップルーフは展開しなければ天井が高くなることはないため、車高が変わらず、軽キャンパーやバンコンの機動性を失うことがありません。そのため、キャンピングカーを日常生活でも使いつつ、キャンプに出かけるときは思いっきり楽しみたいという方に向いています。もちろん、走行中はポップアップルーフを上げることができないため、車高の制限を気にすることもほとんどありません。


ポップアップルーフの4つの注意点

キャンピングカーにポップアップルーフを装備したいと考えている場合は、注意点についても把握しておく必要があります。

雨に濡れたらメンテナンスが必要

ポップアップルーフは防水性で、ある程度の雨風なら防いでくれますが、濡れた布地はしっかりと乾かす必要があります。旅行中に天気が良くならず、乾かなかった場合は、帰ってから乾かすなどのメンテナンスが必要です。防水性を高め、乾きを早くするには、防水スプレーによるメンテナンスが有効です。

冬は寒さ対策が必要

夏は比較的快適に過ごせるポップアップルーフですが、冬は寒さ対策が必要です。環境によっては春や秋でも寒いため、羽毛などの冬仕様の寝具を用意し、オプションでFFヒーターを選択すると良いでしょう。FFヒーターをかけて眠れば、車内と同じようにポップアップルーフ内も暖かくなりますが、さらに寒さ対策をするには断熱性のあるシェードを中に取りつけるのがおすすめです。

防音性が低い

ポップアップルーフの天井以外はテント生地ですので、車内に外部からの騒音が入り込みやすくなります。その逆に、車内での会話や音楽・映画の音などが外部に聞こえる可能性があります。周囲の環境に配慮しながら、音量を調整したり、音楽や会話を控えたりする必要があります

だんだんと使わなくなる可能性がある

ポップアップルーフは便利な装置ですが、面白そうという直感だけでポップアップルーフ装備モデルを購入してしまうと、最初は良くてもだんだんと使わなくなる可能性があります。ポップアップルーフは就寝スペースを拡張することが大きな目的となるため、一人旅や夫婦旅行には向きません。また、短い旅行が多い場合や釣りなどの趣味がメインとなる場合にも、だんだんとポップアップルーフの上げ下げを面倒に思うようになる可能性があります。自身がどうキャンピングカーを使いたいかをよく吟味し、必要かどうか判断することが大切です。


ポップアップルーフは後付けできる?

個人で取り付けることは難しいですが、専門業者に依頼することで後付けすることが可能です。ですが、車種やモデルによって、どの程度の改造や加工が必要なのか異なります。

ポップアップルーフの装着は車の屋根の一部を切り、穴を開けなければなりません。防水処理や電装系の取り扱いなどもあるため、信頼のおけるビルダーに依頼することが大切です。

費用としてはポップアップルーフ本体や工事費、追加の装備などがかかり、おおよそ80万円~100万円前後と考えればよいでしょう。


もうひとつの選択肢「ルーフテント」

ポップアップルーフと似たような装備に、ルーフテントがあります。ルーフテントの特徴は、車のルーフキャリアにそのままテントを載せてしまう点にあります。走行中は平らに折り畳んでおくことが可能で、使うときにハンドルを回すなどして展開して使います。

ルーフテントは常設しておくことはもちろん、普段は取り外しておくこともできます。中に寝具を入れておけば、旅先で寝床の準備をする必要はなく、高い視点で開放感のあるキャンプを楽しむことが可能です。十分な広さが確保されたルーフテントも多く、そういったタイプであれば寝るだけでなく朝食や夕食を楽しむこともできます。ルーフテントはポップアップルーフよりも安価に導入できるため、ポップアップルーフのオプションをつけるには予算が厳しいという場合に有力な選択肢となります。本格的なキャンピングカーが欲しいのではなく、車中泊時に快適な就寝スペースが欲しいという場合にも、ルーフテントはぴったりの装備です。

ただしポップアップルーフと比べると、中に入るには一度外に出る必要がある、折り畳めるとはいえ車高が若干高くなるため車高制限や運転時の重心の高さには気をつける必要があるなど、いくつかのデメリットがあります。ポップアップルーフとルーフテントは役割が近いため、それぞれの特徴を吟味し、自分のスタイルに合うほうを選択することが大切です。


ポップアップルーフでオートキャンプを楽しもう

ポップアップルーフは、就寝スペースを広くし、オートキャンプをより楽しいものにする装備です。キャンピングカー選びで軽キャンパーやバンコンを検討している場合は、オプションとして大きな選択肢となります。寒さ対策をすれば冬でも使えるため、通年でアウトドアを楽しみたい方にもおすすめの装備です。もちろん、人によっては必要のないオプションとなりますので、キャンピングカーのどの機能が自分には必要かをよく考えて後悔のないキャンピングカー選びにしてください。

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