雨漏りを自分で直そう!キャンピングカーのコーキング修理の手順

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雨漏りを自分で直そう!キャンピングカーのコーキング修理の手順


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雨が降っても車内でゆっくり過ごすことのできるキャンピングカーは、どのシーズンでも活躍するアウトドアの味方です。ただし一般車両と同じく長く使っていると車体が劣化し、場合によっては雨漏りしてしまうこともあります。今回は、キャンピングカーの雨漏りの主な原因となるコーキングの劣化、その修理方法についてご紹介します。


キャンピングカーの雨漏りの多くはコーキングの劣化が原因

丈夫に作られているキャンピングカーでも、長く愛用していれば劣化が進みます。中古のキャンピングカーを購入した場合は前のオーナーのメンテナンスや販売店の修理が不十分だとすぐに雨漏りしてしまうこともあります。キャンピングカーで雨漏りが発生した場合、その多くはコーキングの劣化が原因です

コーキングとは、部材と部材の継ぎ目を保護する接着部のことを指します。自動車のパーツとパーツの間、家の建具の隙間、デジタルカメラなど、コーキングはさまざまな箇所で活用されています。なお、似たような単語に「シーリング」がありますが、かつて別々の素材を指していた言葉ではあるものの、現在では同じ意味として捉えられています

コーキングは部材と部材の接着だけでなく、水を通さない役割も果たしています。そのため、コーキングが劣化することで水が侵入するようになり、キャンピングカーにおいても雨漏りが発生するのです。

キャンピングカーにおいて特に雨漏りが発生しやすいとされているのは、天井に設置するベンチレーターです。換気のためのベンチレーターはルーフをくり抜いてそこに嵌め込むため、雨風の影響を強く受けます。

コーキングの劣化により雨漏りが発生した場合、修理業者などに修理を依頼する方法と、自分で直す方法があります。業者に依頼すれば自分では気づきにくいその他の不具合もチェックしてもらえるため、プロの目を頼りたい場合にはおすすめです。一方、コーキングの修理は道具があれば自分の手で行うことが可能であり、愛車により愛着が湧くかもしれません。

以下からは、自分で修理する場合に必要な道具とその手順をご紹介します。


コーキングの修理に必要なのは、主に以下の5点です。

コーキングガン

コーキング剤を打ち出すための道具です。コーキング自体はシーリングという名称に置き換わる流れにありますが、この道具についてはコーキングガンという名称が浸透しています。

コーキングガンには主に手動式、電動式、空圧式の3種類があります
手動式は最も一般的なタイプで、手で押し込みながらコーキング剤を注入していきます。このタイプは価格もリーズナブルで、1,000円前後で購入できます。

電動式はその名の通り電力で動くコーキングガンで、スイッチを押し続けるだけでコーキング剤を均一に注入できるという特徴があります。コーキング作業を楽にしてくれますが、価格は高くなっています。

空圧式は空気圧の力でコーキング剤を注入するタイプで、電動式より安く購入でき、同じようにスイッチを押し続けるだけで運用できます。なお、空圧式タイプはエアを送るためのエアコンプレッサが別に必要です。

コーキング剤

さまざまなタイプがありますが、シリコンタイプがよく使われています。なお、こちらはコーキングガンと違ってシーリング剤という言葉も浸透しており、シーラーとも呼ばれますが、どれも同じものを指しています。

マスキングテープ

コーキング剤を注入する際に、注入箇所を分かりやすくするために使います。ホームセンターにて作業用のマスキングテープを安く購入できます。

カッター

詳しくは手順のところで説明しますが、古いコーキングを取り外す際に使用します。また、脱脂するためのパーツクリーナーもあるとさらに便利です。

ヘラ

コーキング剤をならす際に使用します。ヘラがあるかないかで、コーキング修理の難易度が大きく変わります

他に、キャンピングカーの天井に上って作業をする場合はハシゴが必要な他、安全のためにヘルメットの装着を推奨します。


コーキング修理の手順

以上の道具を揃えたら、特別な知識や技術がなくてもコーキングの修理が可能です。以下の手順をぜひ参考にしてください。

雨漏り箇所を確認

雨漏りの原因の多くはコーキングの劣化とご紹介しましたが、具体的にどこから雨漏りしているのか、本当にコーキングの劣化が原因なのかをよく確認します。

なお、雨漏りしていない箇所でも、コーキングの打ち直しはキャンピングカーの劣化を防ぐメンテナンスとなるため、気になる箇所は一気に打ち直すのがおすすめです。シンクの継ぎ目など室内のコーキングは劣化しにくいですが、ベンチレーターを始め窓枠など外のコーキングは雨風に触れて劣化が進みやすいため、よく確認します。

古いコーキングの除去

修理する箇所を決めたら、そこから連なっているコーキングを全て除去します。雨漏りや劣化箇所だけ打ち直そうとすると、古いコーキングと新しいコーキングのつなぎ目がうまく接着されず、かえって雨漏りを発生させやすくしてしまうためです。また、除去せずに上から重ねても同じように接着の強度が落ちます。

古いコーキングは、カッターを滑り込ませて剥がしていきます。コーキング剤のならし用に用意したヘラも合わせて使うと、さまざまな形状の継ぎ目に対応しやすくなります。さらにパーツクリーナーを使えばその場で脱脂ができ、脂分を残さずに新しいコーキング剤を注入できます

マスキングテープで養生

古いコーキングを全て剥がしたら、新しくコーキングする箇所に合わせてマスキングテープを両側に貼っていきます。これはコーキング剤が周りに飛び散らないようにするための作業であり、「養生」と呼ばれます。

直線の箇所は簡単に養生できますが、曲線部分は工夫が必要です。なんとなく貼るのではなくきちんと曲線に合わせる必要があるため、細かく千切って貼ったり、折り込みながら曲線を作ったりしてきれいに合わせます。

コーキングガンでコーキング剤を注入

マスキングテープによる養生が終わったら、いよいよコーキングガンを使いコーキング剤を注入していきます。メインとなる作業ですが、マスキングテープをきちんと貼っていれば一番簡単な作業です

安価に購入できる手動式のコーキングガンは慣れないと均一に注入するのが難しい面もありますが、後からヘラでならすためある程度はムラがあっても問題ありません。コーキング剤は粘性が高くしたたり落ちることもないため、一気に注入します。マスキングテープの外に飛んでしまった場合は、すぐさまタオルで拭き取ります

その後、ヘラを使ってコーキング剤をならしていきます。マスキングテープからはみ出さなければいいため、この作業も難しくありません。

マスキングテープを剥がして乾燥

コーキング剤のならしが終わったら、乾燥が始まる前にマスキングテープを剥がします。乾燥してから剥がすと乾いたコーキング剤が一緒に剥がれてしまう可能性があるため、必ずならしが終わった直後に剥がします。

乾燥させて固まれば、コーキングの修理は完了です。


愛車をしっかりメンテナンスしよう

今回はコーキングの劣化が原因の雨漏りを修理する方法をご紹介しました。なお、雨漏りがなくても定期的にメンテナンスを行うことはキャンピングカーを長く使うためにも大切なポイントです。きちんとメンテナンスしておけば、突然の故障に慌てる可能性を少なくするだけでなく、次のキャンピングカーのために手放す際も丁寧に使っていた車両ということで高額買取が期待できます。
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