処理も楽々!キャンピングカーのトイレの種類と汚水の処理方法

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処理も楽々!キャンピングカーのトイレの種類と汚水の処理方法


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キャンピングカーのトイレ事情や設置できる代表的な3つのトイレ、その処理方法についてご紹介

快適な車内でキャンプが楽しめるキャンピングカーには、快適に過ごすためにいくつかのポイントがあります。そのうちのひとつが、トイレの問題です。キャンピングカーを使った行楽では長距離、長時間の移動になることが多く、道中や行き先でのトイレをよく考える必要があります。今回は、そんなキャンピングカーのトイレ事情や設置できる代表的な3つのトイレ、その処理方法についてご紹介します。


キャンピングカーのトイレ事情

キャンピングカーの購入を検討する際は、トイレの問題についてもよく考えておく必要があります。キャンピングカーで快適な旅を楽しむためには、検討中のキャンピングカーのトイレ設備をチェックしつつ、どのような旅行を計画するのかも事前によく考えましょう。

キャンピングカーのトイレ事情を考えると、移動中のトイレは意外にどうにかなることもあります。高速道路にはSAやPAが各所に設けられており、小まめにトイレ休憩を挟むことが可能なためです。コンビニなどの駐車場と違ってSAやPAであれば大型の駐車場もあり、大型のキャンピングカーで乗り入れる場合も気を使う必要はありません。
目的地がキャンプ場や道の駅、RVパークなら、その多くはトイレが設置されているので、やはり外のトイレで済ませることができます。なお、実際にトイレはあるのか、きちんと管理されているかは事前に問い合わせておくのがおすすめです。

反対に、高速道路で渋滞に巻き込まれる可能性を考える場合や人家もないような田舎道を通る場合は、キャンピングカーにトイレが設置してあると安心です。特に子どもと一緒に出かける場合は、キャンピングカー内にトイレがあるといちいち施設を探す必要がなくなります。また、女性がキャンピングカーに求める要素としてもトイレ機能の充実は重要視されることが多く、快適さを求めるならトイレは重要な要素のひとつだと言えます。


キャンピングカーのトイレ3つのタイプ

キャンピングカーのトイレ3つのタイプ

ポータブルトイレ

名前のとおり、持ち運びができるタイプのトイレです。本体に洗浄水タンクと汚水タンクを備えており、ポータブルとは言っても高機能なものが多くそろっています。

バンを改造したバンコンや軽自動車をベースにした軽キャンパーには固定のトイレをつけられるモデルが少ないため、多くの場合、トイレ機能をつけるにはポータブルトイレを使うことになります。バンコンであれば、車内スペースの後ろにマルチスペースがあることが多いので、そこに設置するのがおすすめです。ポータブルトイレはキャンピングカーのオプションとして選択できる場合もあれば、いくつかの種類があるため、自身で選んで設置することもできます。

カセット式トイレ

カセット式トイレは、トラックの荷台を改造したキャブコン以上の大きいキャンピングカーに多く設置されているタイプのトイレです。汚水タンクが取り外しできるカセット式となっているため、カセット式トイレと呼ばれます。専用のトイレルームとして常設で設置されており、家のトイレと近い使い心地です。もちろん水洗式なので、清潔に使用できます。

カセット式トイレは、キャブコン以上のキャンピングカーであれば標準装備に入っていることもあれば、オプションでつける場合もあります。トイレ設備が必要かどうかは、「キャンピングカーのトイレ事情」のところでご紹介したように人それぞれで変わりますので、自身の使用シーンをよく考えることが大切です。

マリントイレ

カセット式トイレと同じく、キャンピングカー内に常設するタイプのトイレです。船のトイレ設備と同じ仕組みであることから、マリントイレと呼ばれます。カセット式トイレとの違いは汚水の処理方法にあり、トイレの使い心地はおおむね同じです。

マリントイレはアメリカからの輸入キャンピングカーに多く、日本の場合はほとんどがカセット式トイレです。その理由は、次の「処理方法」にてご紹介しています。


3つのトイレの処理方法

3つのトイレの処理方法

上記にてご紹介した3つのタイプのトイレは、それぞれ処理方法が違います。なお、汚水の処理というと汚いイメージがあるかもしれませんが、どのタイプでもできるだけ不快なく処理できるよう工夫がなされています。

ポータブルトイレ

ポータブルトイレではまず、使用前に汚水タンクに決められた量の水を入れ、専用の薬剤を入れます。この薬剤が汚物を分解し、消臭効果も発揮してくれます。汚水タンクがいっぱいになったらトイレに流しますが、キャンプ場や道の駅などの公衆トイレに捨てるとマナー違反となる可能性があるため、基本的には帰ってから家のトイレで処理してください。心配なのはポータブルトイレが家に着くまでいっぱいにならないかどうかですが、基本的には公共のトイレを使うようにすればおおむね問題ありません。洗うときはトイレ用の洗剤とブラシを使い、よく洗ってから風通しの良いところで乾かします。

なお、専用の薬剤があれば消臭効果も期待できますが、さらに消臭効果を高めるためには汚水タンクの中に折りたたんだトイレットペーパーを入れておく、さらに泡タイプの消臭スプレーをペーパーの上にかけておくなどの対策があります。用を足した後は泡ではない通常の消臭スプレーを欠かさず使うようにすると、さらに効果が高まります。

カセット式トイレ

カセット式トイレの汚水タンクはキャンピングカーの中からは見えない位置にあり、外に回って専用の取り出し口から取り出します。あとはポータブルトイレと一緒であり、汚水タンクを持って行ってトイレに流し、中を洗えば完了です。種類によっては、キャリーケースのように伸びる取っ手がついており、タンクの持ち運びが楽なものもあります。使う際には、汚物を分解するための薬剤をきちんと入れておきます。

カセット式トイレの場合は汚水タンクから臭いが逆流する心配はほとんどありませんが、トイレ内に消臭スプレーを置いておくと安心です。なお、近年は汚水タンクがいっぱいになったことをランプで知らせる機能のついたトイレもあるため、購入の際にはチェックしておきましょう。

マリントイレ

マリントイレの処理方法は他の2つとは大きく異なり、キャンプ場やRVパークに設置されているダンプステーションとキャンピングカーをホースでつないで処理を行います。ダンプステーションとは汚水を処理するための専用の設備で、ここにホースをつないで排水レバーを引くだけで、キャンピングカー内の汚水を流せます。薬剤で分解された汚水は緑や青などの「薬剤の色」をしており、視覚的に汚水を見ている感覚は少ないと言えますが、マリントイレの場合はそもそも見ずに済むメリットがあり処理方法もとても簡単です。

なお、キャンピングカーが広く普及しているアメリカと違い、日本のキャンプ場やRVパークではダンプステーションがあまり整備されていません。そのため、販売されているキャンピングカーの多くはカセット式トイレを採用しています。


まったく新しい「シンデレラトイレ」

カセット式やボータブルトイレとはまったく違う新しいトイレとして、「シンデレラトイレ」が日本に上陸しています。

シンデレラトイレはノルウェーのシンデレラグループが開発した焼却炉式のトイレであり、簡潔にいえば、排泄物を水で流さず高温のガスで焼却する仕組みになっています。
日本では、スウェーデンのキャンピングカービルダー「KABE」のモデルを取り扱う「KABE JAPAN」が導入しています。

シンデレラトイレは一定回数ごとに焼却を行うことから、水を使いません。また、臭いも気にならず、メンテナンスの手間も少ない仕組みで作られています。
使うたびに専用の紙を設置する手間はありますが、排泄物は灰となり、肥料として再利用することができるためエコの観点でも機能性の高いトイレだと言えます。

シンデレラトイレは構造上、十分なスペースを使える高級キャンピングカーに限られていますが、今後こうしたエコトイレは広がっていく可能性があります。


キャンピングカーのトイレ、いる?いらない?

ここまでキャンピングカーのトイレ設備についてご紹介してきましたが、キャンピングカーにトイレが必要かどうかは利用する人やケースによって変わります。
キャンピングカー選びの際にトイレをつけようかどうか迷っている場合は、以下を参考にしてください。

必要だと思う派の理由

キャンピングカーにトイレが必要だと思う人の理由としては、「都会から離れることが多くトイレが少ないのであったほうがいい」、「高速道路などで渋滞が起こった際にも車内で済ませられる」といったものが挙げられます。また、子どもや高齢者を乗せて走ることが多い場合にも、キャンピングカーにトイレが設置してあると安心です

必要かどうかという以外にも、「あったほうが便利」という視点もあります
例えば、キャンピングカーではない普通の車でも座席を倒すことで車中泊が可能ですが、わざわざキャンピングカーを選ぶのは快適なベッドで眠れることが理由の1つとして挙げられるでしょう。同じ理由で、トイレの少ない地域へ行くことが多ければ、「車内にトイレがあったほうが我慢する必要がない」という利便性を得られます。

不要だと思う派の理由

キャンピングカーにトイレが不要だと思う人の理由としては、「SA・PAや道の駅、コンビニなど清潔なトイレがたくさんある」、「トイレのない場所で長期間滞在することがない」といった理由の他に、「汚水を処理できる場所が少ない」、「汚水の処理に抵抗がある」、「臭いが気になる」といったものもあります。

現状、日本には欧米やオーストラリアほどRVパークがなく、汚水を処理できる場所は限られています。また、キャンピングカーに設置するトイレは薬液でしっかり処理する仕様になっていますが、そもそも気になって置きたくないという意見も多いようです

また、オプションでトイレを設置することで購入費用が高くなる、収納スペースなどが狭くなるといった理由でトイレを設置しない人もいます
バンコンや軽キャンパーといった小型のキャンピングカーの場合は、マルチスペースにポータブルトイレを置くことになりますが、トイレを置かなければマルチスペースを収納に回すことが可能です


トイレを設置できるおすすめキャンピングカー

ここでは、トイレを設置可能なキャンピングカーの中からおすすめの3モデルをご紹介します。

ナッツRV「ボーダータイプD」

ボーダータイプDは、ナッツRVが手掛ける大型のキャンピングカーです。マイクロバスであるトヨタ・コースターをベースに大胆な架装を行った「セミフルコン」タイプであり、多くのキャブコンよりも広々とした空間を実現しています。
トイレについては、マルチルームにカセットトイレを設置可能です。

レクビィ「ファイブスター」

ファイブスターは、レクビィが手掛けるバンコンタイプのキャンピングカーです。
トヨタ・ハイエースをベースにした標準的な大きさのキャンピングカーですが、バンコンとしては珍しくマルチルームが備えられており、ボータブルトイレを設置可能です。マルチルームは防水フロアになっているため、シャワーを使うこともできます。

ローラーチーム「ZEFIRO 285TL」

ZEFIRO 285TLは、イタリアのキャンピングカービルダーであるローラーチームが手掛ける大型のキャンピングカーです。日本の基準ではキャブコンのタイプとなり、フジカーズジャパンが正規代理店として輸入しています。

ZEFIRO 285TLは最上級のキャンピングカーとして細部までこだわって作られておりインテリアだけでなく、機能的な作りも特徴です。
トイレについてはカセットトイレが標準で備えられており、同じく標準で備えられているシャワールームとも独立しているため使い勝手に優れています。
ZEFIRO 285TLについて詳しくはこちら


トイレはできれば設置するのがおすすめ

キャンピングカーのトイレは人によっては不要なこともありますが、可能であれば、設置するのがおすすめです。道中トイレを我慢することがなくなることはもちろん、雨天時や夜中にトイレに行きたくなったときにはキャンピングカー備え付けのトイレが大活躍します。また、ポータブルトイレは災害時の備えとしても使えます。汚水の処理はどのトイレもそれほど難しくないので、キャンピングカーの購入を検討する際はトイレ設備についても注目してみてください。
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