モバイルハウスとは?キャンピングカーとの違いや作成方法を解説
公開日:2020年6月26日 2025年11月14日 更新- カテゴリー:
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モバイルハウスとは、軽トラックの荷台にキャビンを載せた車両のことで「移動できる家」とも「軽トラハウス」とも呼ばれています。
車に生活できる設備を一式搭載しているという点では、キャンピングカーと似ていますが、明確な違いもあるのです。
本記事では、モバイルハウスの概要やキャンピングカーとの違い、DIYでモバイルハウスを作る方法を紹介します。
モバイルハウスとは?概要や魅力を紹介

はじめに、モバイルハウスの概要や魅力を紹介します。
キャンピングカーとの違いも解説するので、参考にしてください。
モバイルハウスは軽トラックの荷台に家を載せるスタイル
モバイルハウスとは軽トラックの荷台に、小さな家のようなキャビンを載せるスタイルの車です。
トラックの荷台に定められたサイズでベッドやキッチンなど生活に必要な設備を搭載しています。
海外では、軽トラックに載せるスタイルの他にトレーラースタイルのモバイルハウスもあります。
キャンピングカーとモバイルハウスの違い
キャンピングカーとモバイルハウスは、「自動車にベッドやキッチンなど生活に必要な設備を搭載し、家のように利用できる」という点では共通しています。
その一方で、以下のような違いがあります。
- モバイルハウスは居室部分が取り外し可能
- キャンピングカーは車体構造として居住部が一体化している
- モバイルハウスはDIYが基本
- キャンピングカーはビルダー制作が基本
- モバイルハウスの居室部分は走行中は荷物扱い
モバイルハウスのキャビンは荷物扱いというケースが一般的です。そのため、荷台に載せた居室は取り外しが可能な一方、走行中は内部に人が乗ることはできません。
また、車検を受ける際は居住部分は取り外して受けます。
そのため、モバイルハウスはDIYが基本です。
一方、キャンピングカーの住居部分は車体と一体化しており分離できません。
したがって、製造は専用のビルダーが行います。
また、車検に通る設計基準や安全基準が前提となるため、モバイルハウスのようにDIYするのは難しいでしょう。
モバイルハウスの魅力
モバイルハウスの魅力には以下のようなものが挙げられます。
- DIYで作れるので自由度が高い
- キャンピングカーと比較して価格が抑えられる
- 維持コストも低い
モバイルハウスの居住部分は「荷物」扱いなのでDIYでの自作が基本です。
そのため、安くても数百万円のキャンピングカーと比較すると安価で購入できます。
ちなみに、市販されているモバイルハウスを作成できるキットの値段は約30万円です。
水回りを搭載せずにベッドだけの居住部ならば、もっと費用を抑えられるでしょう。
また、家具の配置、内装の素材、外観デザイン、断熱・換気・ソーラーパネル装備など、自由に設計できるのも大きな魅力です。
荷物なので、多少個性的でも問題ありません。
ただし、荷台から過度にはみ出さないことや走行中の安全を確保していることが条件です。
このほか、登録費用・税金・車検などが通常の軽トラックと同じ扱いになるので、キャンピングカーより維持費が抑えられます。ただし、車を所有している地域によって多少の差はあるので、あらかじめ確認しておきましょう。
モバイルハウスを自作するうえでの注意点
モバイルハウスは基本的にDIYで行います。
モバイルハウスの作り方をまとめた本やワークショップも定期的に開かれており、ホームセンターで材料を揃えれば比較的作成は容易です。
ここでは、安心・安全・合法でモバイルハウスを作る注意点を紹介します、
法律・登録・安全規格の確認
モバイルハウスの大きさは、荷台からのはみ出し長さや車幅・車高が車検・道路交通法の範囲内に収まることが求められます。
一例を挙げると、荷台部分のはみだしは長さが車体の長さの10%以内、幅は車幅を超えない等です。
また、高さは地面から2.5m以内、重量は350㎏までとなっています。
モバイルハウスを作れるキットを使うならば問題ありませんが、自分で作成する場合は注意が必要です。
素材・構造・安全設計の重要性
モバイルハウスを自作する場合、安全設計が大切です。
公道を走っていて万が一モバイルハウスが破損した場合、交通事故の原因となる恐れがあります。
また、車高が高い分強風で横転する、振動が激しくなるといったケースもあります。
停車時も強度が足りないと雨漏りがしたり強風で屋根が吹き飛ぶ恐れもあるでしょう。
このような事態を防ぐためにも、最初はキットを利用したりワークショップを利用したりして作成しましょう。
自分で材料を揃え、切り出し、設計図を描くのはDIY初心者では難易度が高めです。
電気工事について
モバイルハウス内に電灯やIHクッキングヒーターなどを設置する場合、電気工事が必要です。
電気工事は、電気工事士の資格を所有していないと行えません。
電気工事士に監督してもらっても無資格者は行えないので注意しましょう。
電気工事が必要な場合は、別途電気工事店に依頼してください。
個人が行うと火災や漏電事故の原因となる場合があります。
自作モバイルハウスのステップ
自作モバイルハウスをすべて自作する場合、材料やステップは以下の通りです。
- 構想・設計:荷台サイズ・車両仕様・用途(旅用・二拠点居住用など)を明確にして設計図を描く
- 基礎:床・壁・屋根パネルを木製や金属パネルで組む(2×4工法が基本)
- 内装・設備施工:断熱材・窓・ドア・家具・ベッド・電源等を配置
- 取付・固定・荷台搭載:キャビンを荷台に載せ、固定方法・取り外し可能性を検討。
- 荷物・重量・法規チェック:最大積載量・車検・保険・構造変更の有無を確認
- 仕上げ・実走テスト:実際に走行・滞在できるか、振動や雨漏りのチェック。
なお、これはあくまスムーズにいった場合です。
初めてモバイルハウスを自作するならば、必要な素材が全部セットになったキットを利用するか、業者に屋根と壁だけ作成してもらい、内装は自分で整えるようにしましょう。
特に、屋根と壁を業者に作ってもらえば安心です。
まとめ:自作のモバイルハウスで旅を楽しもう
モバイルハウスは、費用を抑えて軽トラックに居住スペースを設置できる新しい車中泊の形です。目的に応じて必要な設備をDIYで設置できるため、キャンピングカーとは異なる魅力があります。
ただの移動手段ではなく「住まいであり、旅のベースであり、自分の城」となるため、愛着もひとしおです。
キャンピングカーとよりもっと手軽に車中泊を楽しんでみたい場合は、購入や自作を検討してみてください。
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