自分だけの家で旅をする!モバイルハウスの魅力や作り方をご紹介

キャンピングカーコラム

自分だけの家で旅をする!モバイルハウスの魅力や作り方をご紹介


カテゴリー:
タグ:


モバイルハウスと呼ばれる車をご存じでしょうか?モバイルハウスは「移動する家」とも呼べる、まるで家を運んでいるかのように使える車のことです。通常は軽トラの荷台を使用するため、軽トラハウスとも呼ばれます。今回は、そんなモバイルハウスについて詳しくご紹介します。


モバイルハウスとは?


モバイルハウスとは、主に軽トラの荷台を使い、家のようなキャビンを載せた車を指します。家を携帯しているような感覚で自由な旅を実現できるため、モバイルハウスと呼ばれます。車のコンセプトとしてはキャンピングカーと似ていますが、専門のビルダーが本格的に製作するキャンピングカーと違い、モバイルハウスは基本的に自作するものを指します。なお、モバイルハウスとして販売されているものもあります。

自分で家を作り、自由に移動ができるという特徴が注目され、近年モバイルハウスの注目度は高まっています。2017年から開催されているモバイルハウスビレッジというイベントでは、年々参加台数が増加しています。また、都会と田舎の2拠点で生活する「デュアラー」という生活スタイルを楽しむ方にとっても、モバイルハウスは魅力的な選択肢となっています。

モバイルハウスはキャビンを荷台に固定して使う特徴から、使わない間は荷台から下ろして通常の軽トラとして使用することも可能です。そのため車としての維持費は軽トラと全く同じで、キャビンを下ろせば車検も通常通りとなります。全て自作すれば、近いサイズのキャンピングカーを買うより費用を抑えられる点も特徴です。
ただし、自作する以上、安全には十分な注意を払う必要があります。他にも、モバイルハウスのキャビンを軽トラの荷物として扱うにはサイズの制限があるなど、自作時には注意点があります。


モバイルハウスとキャンピングカーの違い

モバイルハウスは車に居住スペースを作る特徴から、キャンピングカーと似ている部分があります。しかしキャンピングカーと比べると違う点も多く、そこにモバイルハウスの魅力があると言えます。

軽トラの上に家を載せたものがモバイルハウス

モバイルハウスは、家となるキャビンを軽トラの上に載せて使います。固定具を使用するため、ジャッキやフォークリフトなどを使って取り外しが可能であり、軽トラだけで日常使いすることも可能です。

一方のキャンピングカーは、専門のビルダーがベースとなる車に手を入れ、新たなモデルとなったものを指します。モバイルハウスと同じく軽トラをベースにしたキャンピングカーもありますが、軽トラとキャビンは完全に接合されており、分離することはできません。その代わり、運転席や助手席から後部の居住スペースへ行き来できるようになっているのが一般的です。バンタイプの車の内装を架装した「バンコン」と呼ばれるタイプ、大型トラックの荷台に大きなキャビンをつけて本格的な居住スペースを実現した「キャブコン」と呼ばれるタイプなどもあります。

なお、ビルダーが製作するキャンピングカーにも、モバイルハウスと同じく軽トラなどのベース車に載せて使う「トラックキャンパー」と呼ばれるタイプもあります。トラックキャンパーはビルダーが製作したものを指しますが、機能的にはモバイルハウスとほとんど同じで、使わないときは外して車庫に置いておくことができます

自分でキャビンをカスタムできる

キャンピングカーは専門のビルダーが製作する商品であり、基本的には既製品を購入することになります。新車購入時にはたくさんの選択肢からオプションを取捨選択し、オーダーメイドで注文するのが一般的ですが、カスタマイズの幅にはある程度決まっています。

一方、基本的には自作するモバイルハウスだとカスタマイズの幅がかなり広がります。ログハウスのような見た目にしたり好きなイラストを壁面にあしらったり、おとぎの国の雰囲気にしたり移動販売車のようにしたり、自作のサイドオーニングを取り付けたりなど、アイディア次第で自分だけのモバイルハウスを作ることが可能です

なお、キャビンは好きなように製作できるのではなく、道路交通法に違反しない範囲にサイズを抑える必要があります。横幅は軽トラの車幅を1mmも超えてはならず、キャビンの高さは地面から2.5mまで、荷台の後ろをはみ出して良いのは車体長の10%までとなります。

サイズを守ることはもちろん、簡単には壊れない安全な造りであることも重要です。また、モバイルハウスのキャビンは荷物扱いとなるため、軽トラの最大積載量に収まるように作る必要もあります。もちろん、重量は実際に使うときに積み込む荷物も一緒に考慮します

このようにルールと安全にしっかり配慮して作れば、世界に1つしかない自分だけのモバイルハウスで旅をすることが可能です。

乗車人数の違い

キャンピングカーはモデルごとに乗車可能人数と就寝可能人数が決まっていますが、基本的には座席の分だけ乗車が可能です。一方モバイルハウスの場合、走行中に乗車できるのは運転席と助手席の2人までとなります

モバイルハウスのキャビンは車の一部ではなく荷物扱いとなるため、走行中に人が中に入ることはできません。軽トラはもともと、荷台への人の乗車は原則禁止となっています。そのため、モバイルハウスで旅をする場合は2人までしか乗車できないことを押さえておきましょう

なお、キャンピングカーでもモバイルハウスと似たトラックキャンパーの場合、やはり走行中にシェルに入ることはできません。トレーラーの中をキャンピングカー仕様にした「キャンピングトレーラー」と呼ばれるタイプも、走行中はトレーラーの中に乗ることはできず、牽引するヘッド車に乗り込むことになります。


モバイルハウスで実現するバンライフ

近年注目を集めているのが、モバイルハウスやキャンピングカーで実現できる「バンライフ」という言葉です。バン(モバイルハウスやキャンピングカー)を暮らしや旅の拠点として使うバンライフには、どんな魅力があるのでしょうか。

バンライフはどんな暮らし?

バンライフとは、バンを中心とした暮らしのスタイルを指します。言葉の定義は広く、バンに生活必需品を詰め込んで家を持たずに旅をすることの他に、バンをオフィスとして使用することもバンライフと呼びます。暮らしのすべてやその一部、あるいは仕事の中心にバンを据え、自由なライフスタイルを作れるのがバンライフの魅力です。

バンライフの中でも、特定の家を持たずにバンで旅をする場合、生活はどのように送るのでしょうか。

食事

出来合いの料理を食べることもできますが、食費を抑えるためには基本的に自炊となります。モバイルハウスやキャンピングカーには、最低でもキッチン設備は必要でしょう。

注意しなければならないのは、水は確保できても、下水処理がなかなかできないこと。ダンプステーションのある設備を押さえておいて利用するか、肉など油を使う料理はできるだけ避けるようにします。

水回り

水は給水サービスを利用するなどして調達するか、湧き水を汲んできて使用することもできます。トイレはポータブルトイレが基本となるでしょう。日本はあちこちに入浴施設があるため、風呂はそういった施設を利用できます。

電源

サブバッテリーを搭載すれば走行中に充電ができる他、車にソーラーパネルを搭載することでいつでも電源を確保することが可能です。バンライフでは必要最低限の荷物を持つことで、電源の使用も最小限に抑えられます。

駐車場

バンライフでは、車を停めた場所がそのまま駐車場となります。地域の人などに迷惑になる場所を避け、駐車しましょう

なお、安全かつ周りに迷惑をかけずに駐車するには、RVパークやオートキャンプ場、駐車場のマッチングサービスを利用するのがおすすめです。これらは許可された駐車場であり、車中泊場所として利用できます。

2拠点生活を行う「デュアラー」

バンライフとともに注目キーワードとなっているのが、2拠点生活を行う人を指す「デュアラー」です。決まった家だけに住むのではなく、また完全なバンライフを送るのではなく、必要に応じて2拠点、あるいは多拠点で生活することをデュアルライフと言います

デュアラーは新しい生活スタイルを実践する言葉として2019年ごろからトレンドワードになっており、モバイルハウスやキャンピングカーを使用することで場所にとらわれないデュアラー生活を実現できます。
バンライフやデュアルライフを持続可能な新しい暮らし方と捉え、イベントを開催するなどして推進している自治体もあります。


モバイルハウスの作り方・費用

ここでは、モバイルハウスの作り方の概要や費用についてご紹介します。

キャビンのデザインを決める

まずは、家となるキャビンのデザインを決めます。上記にてご紹介した通り、モバイルハウスは自分のアイディアや好きなデザインをダイレクトに反映できる点が魅力です。軽自動車の規格を超えないように注意しながら、図面を作っていきます

床、壁、屋根のパネルを作り箱状に組み立てる

モバイルハウスのキャビンは、基本的には2×4材を使ったパネル工法で作ります。床の枠組みを作り、床のパネルを張り、側面の枠組みを作ったら、軽トラの荷台に載せて残りのパネルや枠を組み立てていきます。

外装・内装を作る

作成したデザインを基に、外装や内装を作っていきます。これまでDIYにあまり挑戦してこなかった方でも、丁寧にしっかり作れば数ヶ月程度で完成させることが可能です。

自作であれば費用を抑えやすい

モバイルハウスは、自作することで費用を大きく削減できる点も魅力です。キャビン部分は、材料や工具などもろもろ含めて数十万円から製作することができます。ベースとなる軽トラも比較的リーズナブルに入手できるため、多くの場合、軽自動車をベースにしたキャンピングカー「軽キャンパー」を購入するより安く抑えられます。

自作のモバイルハウスで旅を楽しもう

自分だけのアイディアでDIYすることのできるモバイルハウスは、新しい旅のスタイルとして近年注目度を増しています。自分で作ることからキャンピングカーとも違った魅力があり、2つ目、3つ目を作って旅の目的に合わせて使い分けることも可能です。興味のある方は、ルールや安全に十分に配慮しつつ、挑戦してみてください。
カテゴリー「軽キャンピングカー」に関連する記事 一覧

日本最大級のキャンピングカー在庫数!新車・中古車・高級車のキャンピングカーを多数ラインナップ。オプション、製造、メンテナンスまでトータルサポートしています。





コラム一覧へ戻る

ページのトップへ

くるま旅
JRVA
フジカーズジャパンは 一般社団法人 日本RV協会 正規会員です。

©キャンピングカーの販売・買取専門店【キャンピングカーのフジ】Fuji Cars Japan, All Rights Reserved.